先日林真理子著「8050」を読み終わりました。
もともと林真理子さんの本は読みやすくて大好きですが、この本は特に「いじめ・登校拒否・引きこもり」と子育て真っ只中の私には他人事では無いテーマを扱っていたため一気読みでした。
展開が早いので読みやすく、親として「なるほどな」と思うところも多々あったので是非同じような子育て世代の親御さんに読んでもらいたいと思います。
ネタバレになってしまいますが、小説「8050」は中学時代のいじめから不登校になりそのまま20代まで引きこもっている息子の話です。
いじめを受けて悩んでいる中高生が「周りに相談してみよう」と思えるきっかけになるかもしれないので親だけでなく子供たちにも読んでもらいたいですね。
やっぱり親の価値観を押し付けるのは良くない
引きこもり中の息子は父親のススメで中学受験して優秀な私立中学に進学します。
でも結局そこで同級生による陰湿ないじめに遭い、不登校から引きこもりになってしまいます。
歯科医である父親は我が子により食い扶持に困らない「医者」を目指してほしいと地元の公立中では無くレベルの高い私立中学を目指すよう進言するのですが、やっぱり子供が自分の意思で受験を決めないとうまくいかないのだな、と思いました。
我が子もきちんと塾に通って努力すればそれなりの中学には入れそうなレベルでしたが、本人は全くやる気なしw
親の私たちも特にこだわりは無かったのでそのまま地元の公立中に進学しましたが好きな先生にも出会えてなかなか楽しそう。
たまたま荒れていない学区でラッキーだったということもありますが、やはり本人の意思を尊重して良かったと思っています。
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昔かの有名な学習院中学でもいじめがあったと聞くし、偏差値の高い学校にいる人がみな穏やかで道徳心が厚いってわけでも無いと私は思いますけどね。
今後も生きていく上で色々な選択を迫られることが出てきますが、どんなときでも子供自身が自分で決めてほしい。
自分の人生ですから。
そして自分で決めたらその後は言い訳をしないで努力してほしい。
引きこもるのは親に経済力があるから?
日本で引きこもりが社会問題になっていますが、そもそも引きこもれるって親に経済力があるってことですよね?
過去の歴史を振り返ってみても貧しい時代に引きこもりって聞いたことがないです。
むしろ日銭を稼ぐために子供のうちから働きに出されていますよね。
確かに働かなくても衣・食・住が満たされていれば人間なんて易きに流れる生き物だからそのままダラダラと現状維持を続けてしまうのかも。
私は子供に対しては相当ケチな方だと思います。
学校で使う勉強用具などはもちろん買ってあげますが、最近は自分で選んでこだわった物を欲しがるようになってきました。
そんなときは「お小遣いで買いなさい」と言っています。
本当は早くバイトで稼いでほしいけれど、小中学生だとバイトもできないので家のお手伝いでバイトしてもらっています。
我が家は働かざる者、食うべからず!!w
高校生になったらスマホも持ちたがるかもしれません。
手頃な値段のエントリーモデルなら買ってあげるけれど、もし「iPhoneが欲しい」と言い出したら「自分でバイトして買いなさい」と言う予定です。
そんなケチケチ母ちゃんだからか、我が子は「早く大人になって一人暮らししたい」と言っていますww
母ちゃんとしては早く自立してほしいので有難いです。
愛情は最大限に注ぎつつも、ケチ道はこのまま邁進しようと思います。
子供には全うな金銭感覚を養ってほしいですからね!
問題は放置せず、すぐ対処
小説「8050」で引きこもりになった息子は7年引きこもってしまいますが、焦り過ぎるのもいけないけれど、かといって「時の流れが何とかしてくれる」というものでも無いと思います。
息子なら特に成長とともに体も大きくなっていくでしょうし、暴力を振るい出したら女である母親も力では敵いません。
ずっと籠っていても年齢が上がればプライドも高くなりそうだし、気持ちを入れ替えて外に出てもそのプライドの高さから外の世界の人とうまくやれず、すぐに安全地帯である家に舞い戻りそう。
もし我が子が陰湿ないじめなど明確な理由があって不登校になってしまったら...私は転校だって考えます。
いじめられた側が去らなきゃいけないのは理不尽だと思うけれど、日本の事なかれ主義の学校でいじめた側を退学させるのも難しそうなので(退学にできれば最高だけど)、放っておいてサッサと環境を変えると思います。
暴力や心を病むくらいの酷いいじめを受けたらなら、環境を変えることは悪い意味の逃げじゃないです。
暴力は犯罪ですから。
ハリウッド映画を見ているとアメリカでは子供が学校で暴力を振るうと即親が呼び出しを受けています。
程度によっては公立学校でも退学もあるようです。
子供のうちからやっていいこと・悪いことをはっきり教育していて羨ましい環境です。
「できるだけ大事にしない」日本とは大違い!
何があっても親は子供を守る
小説「8050」の中で私がすごく印象に残ったセリフがあります。
引きこもった息子は中学時代にいじめた同級生を訴える決断をするのですが、その弁護士が親に向けて言った言葉。
「こういう裁判は負けたっていいんです。負けてもそれで終わりじゃない。子どもさんは、親が自分のために戦ってくれた、ということでとても心強い気分になります。」~小説「8050」より引用
すごくいい言葉だな~と思いました。
確かにいじめられた子供にしてみたら親にも「いじめられる側にも問題があったんじゃない?」なんて言い方をされたら絶望の淵に追い込まれるんじゃないかな。。。
自分には「親」という絶対に守ってくれる砦があると思えば、子供も自己肯定感を高めれる気がします。
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<まとめ>
個人的には子供が社会人になって1人で食べていける人になったら「子育て終了」かと思っています。
私はいつも子供に「自分で決めた進路なら親は何も言わないから、とにかく自分で食べていってね。親を頼らないでね」と言っています。
その為に今のうちから「自分で考える習慣」を付けさせようと思っています。
まだまだ道半ばですが、育児頑張りましょう(^^)/